Wildriceseries
水質浄化や環境浄化に優れたものとしても注目を集めるようになった「真菰(まこも)」。
その成分に、基準値を大きく上回った量のvitaminA・C・Eや、お米の2倍以上ものたんぱく質、Dietary Fiber FoodやMineral Food、Calcium、鉄分などを含有し、栄養素の分野においても注目されています。
真菰は、沼や川、田んぼの水路など、水際のいたるところに自生するイネ科の大型多年草です。水中の泥土に根を張り、春にタケノコ状の芽を出し、夏までに草丈が1メートルから2メートル以上にまで成長します。
また、真菰は地域によって、カツミ、ハナカツミ、ガッコ、コモクサなどとも呼ばれています。真菰は神話の時代からその実在が知られており、『古事記』や『日本書紀』『万葉集』などにも記述があります。現代でも神仏に供せられるケースがよく見かけられます。
伊勢神宮の象徴が「麻」というのはよく知られていますが、出雲大社の象徴が「真菰」ということはあまり知られていません。
出雲大社のあの太いしめ縄。あれが真菰でできているのです。
真菰は島根の出雲大社だけでなく、東京の神田明神、千葉の香取神社、埼玉の氷川神社、大分の宇佐神宮など、多くの神社に神事として残っています。
真菰と日本人のかかわりは神事だけではなく、仏事にも大きくかかわりがあるのです。お釈迦様が真菰で編んだむしろ(寝床)に病人を寝かせて治療されたという仏話があり、これが日本に伝わり、お盆に真菰で編んだ「盆ござ」や「盆舟」を奉げるようになったといわれております。